ハンガリーの旅「パローツの古村ホッローケー」

ハンガリーの美しい村、パローツ地方のホーロッケー(Hollókő)に出かけていました。

ハンガリーに行くなら田舎が素晴らしいとはよく聞く話。せっかくなので、ブダペストから日帰りで行ける村に来ることにしたのです。世界遺産に登録された村にも関わらず、俗化を免れているというところも琴線に触れます。

この村では、村民一丸となって村の雰囲気を維持しようしているそうで、観光業者丸出しの方はまったくといっていいほど見かけません。朝には、風呂敷に品物を包んだ、パローツの民族衣装のおばあさんが歩いていたりと素朴そのもの。

ブダペストのシュタディオンバスターミナル(Stadion)から、出発

ホッローケー行きのバスターミナルは、地下鉄2号線のシュタディオン駅(M2 Stadionk)が最寄り駅。

ヴォラン社の直行バスがあるのは土日だけ。本数は少なく、観光に使えるのは、往路8:30発→10:30着、復路16:00発-18:00着です。平日は乗り換えすれば行けるようですが、乗り換えで下りたバス停から乗り継ぎ先のバス停まで結構歩くようです。ですので、今回は直通を利用しました。

バスターミナルは、地下鉄2号線のシュタディオン駅(Stadionk)の目の前ですが、地下にあるので駅出口からは見えないところにあります。ブダペスト中心部からケーバーニャ・キシュペスト方面だと、進行方向先頭側の出口が最寄りです。駅前広場に写真の階段があります。目の前にも関わらず入口が見えないので焦って探してしまいましたよ。

インターネット予約ができないバス路線なので、ターミナルの窓口で当日購入。英語は通じました。片道のみ購入、2013年4月現在2200フォリント。帰りはバス乗降時に運転手に支払い。

ホッローケーの名がつくバス停は複数ありますが、土日直通バスなら終点現車です。村名は恐ろしく発音が難しいので、公式サイトでダイヤ表を印刷するか地名をメモして渡したほうがいいですね。何人も観光客がいましたが、誰も行先を伝えられていない模様・・・

参考までに、渡したメモはこんな感じ。

出発 Budapest, Stadion autóbusz-pályaudvar

到着 Hollókő, autóbusz-váróterem

バス会社 Nógrád Volán

往路line number 1024/1

バス乗り場には、行先の案内表示が出るので迷うことはありません!コインロッカーも探したのですが、このバスターミナルにはないようです。荷物を預ける方は、同じメトロ2号線でひとつ隣のブダペスト東駅のロッカーを使ったほうがいいですね。

首都を離れるとあっという間に、農作風景に。一般路線バスなので、途中の街に立ち寄りながら目的地に進んでいきます。到着まで2時間かかりますが、トイレ休憩はありません。村に近くになると案内看板が出てきますが、家屋も途絶え、本当に進んでいいの?と不安になるような細道に。

ホッローケー到着

終点、ホッローケーに到着。本当のバス停はちょっと手前ですが、バス運転手さんのご厚意で村を見下ろせる山城に近い駐車場まで乗せてもらいました。今回の運転手さんは英語が使えませんが、ドイツ語なら少し話せるようです。

ホッローケー城へハイキング

村の全体図。

お城まではあまり高低差もなく、のんびりした道ゆき。

モンゴル帝国の侵略の備えとしたといわれるホッローケー城。古い火山の山頂に建てられたそうで、景色は見事!はるか先まで見渡せます。

思いがけないアジアとの接点にも驚かされます。ハンガリーを旅していると、アジア的なものに触れることが多いので、ヨーロッパの中でも独特な立ち位置に思いますね。城内部は有料ですが、必見ですよ。

規模が小さいので支城ですかね。中央に主塔を備え、2重の城壁に囲まれています。

主塔は、残念ながら立ち入り禁止。階段までは登れるので、景色は見渡せます。

城からの光景は、 山からの景色そのものです。

村まで下りてきました

城の前にある現代的なトイレの立派さに驚きつつ、村まで下山。

100年物の木造家屋に、石畳が続くメインストリート。小さい村なのに、道路はとても立派。家屋は1階が石造りの農作業スペースで、2階が住居。郵便局までこの按配なので、Postの看板がなければ気づかないほど。住んでいる家もありますが、民俗資料館的なミニ博物館もたくさんあります。

山の斜面だけあって、坂だらけです。

レストランの猫氏。食べている間も足元でごろにゃん。

今日のレストランは雰囲気でここに決め

レストランは2つしかないですが、フィーリングでこちらのお店に決定。

天気がいいので、テラス席を選びました。なんと英語のメニューがあります。パローツ地方の料理も食べられるそうですが、どれがそうなのかさっぱり。

スパイスを利かせたチーズをとろりとかけた豚カツレツ、豚肉刻み添え。衣はカリッ、噛むとジューシー。旗があるとお子様ランチみたいですね。

ベリージャムのホットクレープ。暖かくして提供してくれるのがハンガリー流。粒が残ったジャムは素朴な手作り感あり。

バイオリンの生演奏をしているレストランで喫茶してみたり

バイオリンの音に抗しきれず、立ち寄り。石畳の道は、予想以上に体に来ます。

ウィーン風珈琲、フランツィスカーナー。エスプレッソの上に乗ったクリームは、砂糖なしなので甘くありません。

ハンガリーのクレープ、パラチンタのバニラソース がけ。パラチンタも軽食になるような中身もあれば、デザートにもなったりと奥が深いです。甘さ控えめのデザートも結構多いので、うれしいですね。

この村では、ペットボトルなどの手持ちの飲み物を買う場所がないので、基本飲食店での飲みになります。物価の安いハンガリーにあって、さらに安い村観光物価なので、気になりません。

村のバザー

日本でいうところのミニバザー。とても世界遺産の観光地とは思えない素朴な感じ。地元の方の手作りのチーズや、はちみつ、パローツ刺繍。ブダペストでの値段を考えると格段に安いです。なにより作った方から直接買えるというのが素晴らしいですね。

バスターミナルに到着、お疲れ様ー

バスの運行間隔の関係上、ほぼ丸一日村にいることになりますが、これがかえって良かったです。田舎町だと、ゆったりした時間の中でこそ感じる良さがあるものです。得てして、その時間感覚が現地での感覚だったりします。時間を持て余すということもなかったし、石段に腰かけてぼぅっとして過ごすのも乙というもの。弾丸旅行ばかりしてきましたが、この感覚は貴重です。

旅の便利リンク

ヴォラーンバス(ダイヤ、料金)

http://www.volanbusz.hu/en/

ハンガリー政府観光局(バスターミナルの説明)

http://www.hungarytabi.jp/g05bus.htm

Googleマップ

ホッローケーの拡大地図へ移動

“ハンガリーの旅「パローツの古村ホッローケー」” への4件の返信

  1. 椋木昭夫

    旅ウィキというガイドブックを作っている椋木といいます。ハンガリーの世界遺産で、ホッローケーへの行き方が詳しく、大変参考になりましたので、まことに勝手ながらリンクさせていただきました。

    返信
    • yuan 投稿者

      遅ればせながら。リンクありがとうございます。ホッローケー行きの情報は地球の歩き方では十分な情報がありませんでしたので、備忘録的にまとめています。他の方の道行の参考になれば幸いです。

      返信
  2. haruhito

    非常に参考になる情報ありがとうございました。
    私もこの9月にブダペストとホッローケーに行く予定です。ホッローケーまではブダペストからレンタカーを借りて行くつもりですが、世界遺産の都市は車の乗り入れを制限しているところも多いのですが、このホッローケーはいかがでしょうか?
    なお、ホッローケーには宿泊しないつもりです。

    返信
    • yuan 投稿者

      ホッローケー楽しみですね。
      ブダペストからの村までの道ですが、入り口までは舗装路でそこから石畳が始まるのですが、入口に入らずにカーブして登ったところに古城ハイキングコースの入口と駐車場(徒歩5分くらい)があります。そこまではバスも来ていましたので普通車でも来れそうです。村内は関係者の車は通行していましたが、観光客も入れるかどうかはわかりません。素直に駐車場に止めることをおすすめします。

      返信

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