1泊2日 クロスバイクで行く雲取山、奥多摩縦走(奥多摩駅~雲取山~柳沢峠~塩山駅)

クロスバイクで奥多摩から東京都最高峰の雲取山までヒルクライム+登山。帰りに柳沢峠経由で塩山に抜けるルートを堪能してきました。

登山コースは、ダート路面の後山林道経由三条の湯ルート。

体力勝負の延々と坂が続くルートは夏場ではなかなかハード。

総距離82km、累積標高3300m。

今回のルート

雲取山と柳沢峠という2つのピークを有するルート。

奥多摩駅→奥多摩むかし道→後山林道→三条の湯→雲取山→丹波渓谷→柳沢峠→塩山駅へ

後山林道まで自転車で行き、三条の湯ルートで雲取山に登頂して山荘宿泊。

翌日下山後に柳沢峠を経由して塩山に抜けていきます。

自分で実行しておいてなんですが、雲取山と柳沢峠を同時にクリアするのはキツイので、奥多摩往復にすると帰りは下り坂だけになるのでかなり楽になりますよ。

奥多摩駅を朝出発

本日中に山頂に到達するため、奥多摩駅までは輪行です。

奥多摩駅前はスペースが広いので自転車の組み立ても簡単。コンビニもあるので飲食類の入手も容易です。

1日目は、

奥多摩~お祭り 21km

国道分岐から後山林道終点まで 8km

後山林道終点から雲取山終点まで9km

奥多摩むかし道で、奥多摩湖へ

奥多摩駅から奥多摩湖までは、トンネル回避のため奥多摩むかし道を経由。

駅前からいきなり激坂。初めての利用で知らなかったのですが、駅から最短のむかし道へはまったくの山道。

無理やり自転車を押して上部の道路に到達です。

ダム建設用の線路が残っていたりと趣深い道なのですが、時間短縮になっていません。

トンネル回避だけなら、白髭隧道以降のむかし道の後半部分だけでいいですね。

車道に出てしまえば車がほとんどない快適な山間道路。観光地でもあるので公衆トイレも随所にあります。

石垣が続く急坂の中にも集落あり。

周辺に畑は見当たらないので林業中心の村だったのでしょうか。国道からかなり上がったところなので、実際に暮らしたら大変!

むかし道の途中の吊り橋。周囲には牛馬のための水飲み場があったりと、歴史を感じさせる道ですね。

吊り橋からの眺めは、中々の高度感。

奥多摩湖で食事

この先も食事できる場所は何か所かあるのですが、個人経営の場所ばかりなので臨時休業の心配があります。

ちょうど坂を登り終えて一休憩ということで湖畔で早めの昼食としました。

この先も公衆トイレが集落ごとくらいにあります。さすが観光地ですね。

ちょっと立ち寄り、奥多摩湖を横断する人道橋

柳沢峠に行くならまったく寄る必要のない人道橋。寄り道してこその自転車旅。

往復するだけですが、風が湖を渡っていて心地よい。

道中には見事な古民家

趣のある古民家も多数。漆喰こて絵の飾りがあったりと昔の裕福さを垣間見えますね。

最終補給地点は鴨沢バス停付近

鴨沢バス停のすぐそばにある「東部ふれあい館」にある自動販売機が最終給水ポイントになります。

次は「三条の湯」まで給水もトイレもありませんので、利用しておきましょう。

雲取山への主要登山口の一つのため、廃止になりにくいのも重要な要素ですね。

お祭りより林道後山線へ

「お祭り」は三条の湯に向かう林道の入り口にある地名。

ちょうど入口の手前に「お祭り荘」という民宿があるのですが、自販機は見当たらず。

国道分岐から林道のようですが、正確には3kmほど奥にあるゲートからが林道後山線。

国道分岐から早速未舗装路が始まります。よく均されていて大きな石や陥没もない走りやすい。

遠望はききませんが、終始渓流沿いなので涼しいですね。

林道後山線ゲート

ここからは車は通行止めです。柵は施錠されていました。

奥に行くにつれて少しずつ道は荒れていきますが、道幅も十分あり、路肩も整備されているので終始快適です。

斜度は最高でも10度くらいで、瞬間的に15度いくかどうか。奥に行くほど急になっていきます。

途中、渓流に降りられる造林道があるので、道草しつつ登っていきます。

林道終点までくれば三条の湯まであとわずか。かつてはここまで一般車が来れたそうで、駐車スペースがありました。ここから本格的な登山道になります。

三条の湯

渓流沿いのキャンプ地がとても良い雰囲気。温泉まである。ここで足りなくなった水を調達。

山頂に泊まるのでなければテント持参で来たいですね。

雲取山へ

ツツジが咲く急こう配の道。

前半は巨岩が続きます。鍾乳洞があるそうですが、道の崩壊で今は行けません。

三条の湯と山頂の丁度中間地点に石清水の水場がありました。

水の確保が難しい雲取山ですが、このルートに限れば水にはあまり困りませんね。

丁度シカが来ていたので、水飲みの順番待ち。

稜線に出ると最後に一番の急こう配があり、唐突に山頂に出ます。

雲取山山頂に到着

東京都側と山梨県側でそれぞれ山頂石碑があります。

双耳峰ではないので実際の山頂としては1つだけなのに不思議。

そして翌朝、山頂で楽しむ素晴らしい日の出

山頂は雲取山荘からほど近いので、日の出の時間には登山客で千客万来。

山特有の冷たい空気に日の出の明るみが美しい。

周囲はほぼ360度の山並みが見渡せる絶景。富士山がとても近く見えますね。

長く続く稜線、奥多摩から稜線沿いに歩いてくることもできるので、次はこのルートでも行ってみたいですね。鴨沢からであればさらに距離を短縮できます。

三条の湯で至福の入浴

源泉掛け流しの天然硫黄泉。周囲は森林で雰囲気もいいし、泉質も素晴らしい。奥多摩でも最高レベルのお湯だと思います。

さらに塩山側にいくと道の駅に隣接した「丹波温泉めのこい湯」がありますが、雲泥の差があります。

後山林道を経て国道へ

林道沿線には、ゴルジュ状の渓谷美が続きます。

造林の歩道橋が何か所か横断しているので、河原に降りられる場所は多数。

全線ダートながら、陥没や大きな石もなく歩きやすい道。グリップもよく効きます。

シカが崖上を走っていると、落とした石が道を横断してくるので激突注意です。ちょうど出くわしました・・・

大菩薩ラインを登り、丹波村へ

国道411号に入ったとたんに立派な長大登坂路。

林道との違いに驚き。同じ山域とは思えない綺麗な道。日陰も少ないので、丹波道の駅までが一番暑かったです。

丹波村の道の駅で昼食と入浴

集落が少ないルートとはいえ、食事ができる場所は意外にあるのがいいところ。

とはいえ、丹波集落から先は自動販売機も店も柳沢峠までほとんどなくなるので、ここでしっかり補給したいところ。

国道沿いの丹波水場

大量に流された水場。適度に冷たくて補給に最適。

素晴らしい丹波渓流

奥多摩の渓流はスケールが小さいのが多いという印象なのですが、丹波渓谷は違います。

深いゴルジュ帯が続く見ごたえのある川。これほど見事とは思ってもみませんでした。

ガードレール間際でないのと谷底が見えないので、車やバイクだと気づかずに通過してしまうでしょうね。自転車乗りからさえ単調な道と評されることが多いのも、このせいなのでしょう。

案内看板などはありませんが、橋の脇など河原に降りる場所も何か所もありました。

というわけで降りてみました。イワナ釣りの人もいるので、邪魔にならないように。

かなりの数の魚影が見えましたが、だからといって釣れるわけではないという話を聞いて、難しいねえと思ったり。

意外に河床は平らで歩きやすい。遡上したら楽しいでしょうね。

丹波大渓谷。川は道から離れたかと思うとほとんど同じ高さに戻ってきたり。

ひたすら登りが続き、丹波渓谷もさらに深まっていく。

あの大きかった多摩川もこんな小川へ。

あと一歩でなくなりそうなのに、さらに続いてるのには感傷的になってしまいますね。

距離を測り間違え、もうすぐ柳沢峠と思い込んだものの後5kmと知ったガッカリといったらありませんね!

ここにきてかなり足に疲労がたまって、完全にグロッキーになってしまいました。

雲取山山頂から行動しつづけなわけでさすがにキツイ。大した坂ではないと分かっているだけに悔しい。

柳沢峠手前の「名水わらび餅 山の湯宿はまやらわ」は絶品

名水わらび餅屋で大休止です。

黒蜜のほどよい甘さと、きめの細かいきな粉をまぶしたわらび餅が感動するほどおいしい。またぜひ来たいですね。

これで劇的に回復!

柳沢峠到着

永遠に続くと思われた上り坂もついに終わり。直前は峠らしい柳沢峠。

柳沢峠の茶屋。富士山も見えるけれど、木々も多いので意外に広大感はないのはちょっと残念。

でもここまでのヒルクライムで満足。

ダウンヒル開始!

ここから塩山までは下りのみ。信号もほとんどないので、終点の塩山駅までほとんど自転車を漕ぐことなく移動できてしまいます。

こういう道は意外と少ないですよね。いかに傾斜地が市街近くまであるのかというのが分かります。

どれだけお金をかけたんだと驚愕させられる連続ループ橋。

これだけ整備されている道なのに、さらに改良は続けられています。

柳沢峠を越えて奥多摩側になると狭隘にならざるを得ない立地なのに、こんなに整備する必要あるのだろうか。

気持ちがいいスラロームが続く。

大菩薩峠との分岐を超え田んぼが広がってくると後はロングストレート。なんと塩山までストレートのまま。

重要伝統的建造物群保存地区「上条集落」に立ち寄り

途中の案内板で見かけた古民家集落「上条集落」に立ち寄り。

途中までは看板があるのに肝心な国道からの分岐路にはないという、観光地あるある。

国道からごく近くにも関わらずひっそり。ほとんど現役の民家というのが素晴らしい。中が見学できるのは観光用に整備した1棟のみですが、現存するカイコ農家の集落の数も多いので散策が楽しい。

塩山駅到着

道なりに下ると、線路を超えて塩山駅の南側に行ってしまうので注意。

最短で駅に行くには、途中で北口に向かう狭い旧道に行くとちょっと距離を短縮できます。

食事処はほぼ南側のみなので、あえて南口に行くのもありです。

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