エルミタージュ美術館 現地観覧時の注意事項まとめ

ロシアの誇るサンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館(旧館・新館・冬宮)。

実際に現地を訪れた経験から、個人利用での観覧時の注意事項をまとめました。

営業時間の延長日に訪れることと、館内の効率的な移動がコツ。この方法で、1日でほぼすべての展示物を閲覧することに成功しています。

短時間での見学の方でも使えるノウハウもあります。参考になれば幸いです。

観覧日は営業時間延長日がおすすめ

毎週水曜日と金曜日は21:00まで営業。朝から丸1日館内にいることでほぼ全部の展示を1日で見ることができます。

ロシアの美術館は開館時間が遅いので、延長日かどうかでかなり見られる範囲が異なります。

また、団体がいなくなる夕方17:00以降はほとんどガラガラになるので、大混雑で有名なダビンチの絵画も独り占めできるというメリットは大変大きいです。

館内が大変大きいため、1Fの軽食コーナーへの往復だけでもかなりの時間ロスになります。1日しか観覧できないという方は、朝食はしっかりとって昼は抜くというのも手です。

なお、ロシアでは美術館の営業時間が突然変わることがあり、公式サイトにも反映されていないことがありますのでご注意ください。

個人ではインターネットでの事前購入チケットがおすすめ。待たずにすぐに入れます

利便性は、公式サイトでのチケット購入 > 現地自動券売機 > 現地窓口の順

公式サイト
http://www.hermitagemuseum.org/wps/portal/hermitage/?lng=ja

現地窓口は時期によっては100mクラスの大行列ですが、インターネット購入のチケットがあれば並ばずに直接入口から入れます。
個人と団体で入館場所が違うことに注意してください。

このチケットは有効期間1か月の間のどこか好きな日に利用すればよいという大変優れたシステムになっています。

天候が悪いことが多いサンクトペテルブルクで、天気に合わせて臨機応変に入館日を決められるのは、大助かり。他の美術館でもぜひ採用してほしい方式です。

正式チケットの引き換えは不要で、直接窓口でネット発行のチケットのQRコードを読み込んで入館するスタイルです。

当日現地買いの場合は、券売機での購入がおすすめ

券売機は、正面から入って中庭の脇にあります。断然待っている人が少なく便利です。

ロシアでは券売機の人気がなく、他の観光地でも有人窓口より空いていることが多いです。

ちなみに、行列していたらなんのための行列か確認したほうがよいです。無駄な行列待ちを避けられます。並んでいる人さえ分かっていない場合もありますので、何人かに聞きましょう。

効率的な観覧には、館内のマップ入手が必須

大変大事なのが館内マップ。チケットチェックのすぐ後ろで配布されていますので、絶対に入手してください。

あまりの巨大さゆえ内部で迷うこと必至にも関わらず、館内にはろくな全体案内図もなければ主要行先の案内もありません。おまけに部屋が巨大すぎてどちらの方向を向いているのかすら、分からなくなります。

マップがあれば、部屋の入り口にある部屋番号の札と照合できます。

館内は頻繁に閉鎖エリアが変わる模様で、地球の歩き方の最新版掲載のマップと見比べても違っていました。すぐ隣のエリアに行くのに下の階に降りてから登り返すなど複雑なルートを取る場所もあります。

トイレは見つけたらとにかく入っておこう

団体入り口のそばにあるヨルダン階段真下が一番わかりやすいトイレです。その分混雑気味。軽食コーナーから近いのも利便性高いです。

それ以外にもトイレはありますが、いずれも1Fの外れにあり直前に案内板もないので見つけること自体が困難です。

奥まで行ってしまうと、トイレまで戻るのに数百メートル単位で離れている上、同じ部屋に戻ってこられる保証もありません。かなりの時間ロスになるので、トイレは後から入ろうというのはやめたほうがいいです。

私は、トイレの心配から軽食コーナーの利用は断念しました。

混雑している部屋は後から訪問しよう

ツアーでは最も著名な絵画を優先して観覧している関係上、ダビンチの絵付近などとても混雑しているエリアがあります。

昼間の間でもツアーの波があるので混雑している場所は避けて後から訪問しましょう。昼食時間帯はねらい目。

これだけでかなり時短できますし、自分のペースで絵画を楽しめます。

時刻によって先に行っておいたほうがいい場所もある

有名なクジャク時計のある「パビリオンの間」は太陽が差し込む昼くらいまでがおすすめ。

光り輝く黄金のクジャクに釘付けですよ。目の前のネヴァ川の景色も大変すばらしいです。

もちろん昼間は大混雑ですが、細部を見たければ夕方再訪すれば楽々見られますので、2回に分けて見るのがおすすめ。

別館の冬宮は、ネヴァ川側の裏出口から訪問しよう

最初に入ってきた正面出入口から向かってもよいのですが、個人用出入口は大変戻り方が分かりにくい場所にあります。私はついにたどり着けませんでした。

裏出口は簡単に見つかるところにあるので、いったん冬宮を観覧してから旧館正面玄関から入りなおしたほうがスムーズです。クロークで預けた荷物も問題なく受け取れますのでご安心を。

そのころには夕方になっているでしょうが、外は大変寒いので羽織もの1枚は持っておくことをおすすめします。

冬宮は展示物も公開エリアも少ないので、30分もかからずに回り切れます。見どころは正直ほとんどないので時間がなければパスして大丈夫です。

旧館内でも見つけにくい観覧エリアが複数ある

入り口の階段を見つけにくい東洋展示、1Fのかなり外れにあるオリエント展示は意識して見つけようとしてもかなり分かりにくいです。

渡り廊下の1Fにあるエジプト展示エリアも団体出口に向かう場所にあるので、見逃しがちです。

個人だと入り口のそばにあるので分かりやすいですが、団体だとシュメールや中央アジア、シベリアの展示エリアが距離が離れており見つけにくいです。

近代絵画とロシア帝国軍隊の展示は旧参謀本部の新館にあります、お見逃しなく

美術館前の広場に面した旧参謀本部の左側半分に新館があります。

ロシア貴族やロシア帝国の陸海軍の制服などや、ゴーギャンやモネなどの近代絵画、アフリカ民族美術品などがあり、これだけで並みの美術館を凌駕する展示物と豪華さです。

しかも4F建てで新館だけで500mはくだらないという規模。中庭を挟んで輪のような構造の建物なので、外観からの想像以上に中は巨大です。ようやく見終わったと旧館を出た後の新館の正面フロアの広さにめまいがしたことを覚えています。

幸い、こちらも営業時間延長日は最後までいられます。

新館でも地下1Fのクロークで荷物を預けられます。

中庭も通りますが、屋根がつけられており実質館内。暖房も十分に効いているので寒くないです。

本館にもありましたが、当時の様子を再現した部屋などもありました。

夜はエルミタージュ美術館のライトアップを眺められる隠れたベストスポットとなっています。

1日中美術館にて疲れなかったか?

結論から言うとめちゃくちゃ疲れます。

ホテルに帰るときには、足が痛くて引きずりながら歩いたくらいです。満足感はかなりのものでしたが。

今回は日程上1日のみでしたが、2日あればかなり余裕をもってみられるようになるので、弾丸旅行の方以外は素直に時間を取りましょう。

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