ウズベキスタン、夜行列車で行くヒヴァ・サマルカンド

ウズベキスタンのヒヴァからサマルカンドまで、夜行列車を利用しました。

距離から言うと、ヒヴァの最寄り駅のウルゲンチ(Urgench)とブハラ(Bukhara)をつなぐ夜行列車が効率がいいのですが、週一回の上運行が安定していないとのことです。現地旅行社の中には手配をやめてしまったところもあります。シェアタクシーも丸一日移動に費やすことになるので、短期間旅行には向いていません。

そこで、遠回りにはなりますが、ウルゲンチとタシケントを結ぶ夜行列車で、サマルカンド(Samarkand)に向かうことにしました。いいルートだと思うのですが、この路線を使った旅行記を見かけないので、ご紹介させていただきます。

最短で楽にウズベキスタンを周遊したい

今回のルート選定は、これに尽きます。

タシケント→(飛行機)→ヒヴァ→(夜行列車)→サマルカンド→(昼行特急)→ブハラ→(夜行列車)→タシケントという移動ルートにすると、ほぼ最短で周遊できます。

より距離が近いヒヴァとブハラを結ぶシェアタクシーを使うのが一般的なルートですが、丸一日のキジルクム砂漠横断ルートになるため、時間がもったいないのと先人たちの過酷な道のりを聞いていて避けたかったのです。

夕方発、早朝着の夜行列車

Train No55アムダリア号。ウルゲンチ発15:30、サマルカンド着 翌5:15。

曜日違いのNo57と合わせると、実質毎日運行。シャヴァト発、タシケント行きなので、ウルゲンチとサマルカンドは途中駅です。

中途半端な場所にある始発駅ですが、その先はトルクメニスタンなので、直前で区切ったのかもしれません。旧ソ連時代では問題にならなかったのですが、中央アジア諸国が独立したため、線路が国外を通るルートがあちらこちらに残ってしまったようです。

ウルゲンチ駅

地方駅なので、小ぶりな駅舎。改装したばかりなので、ピカピカです。5分と離れていない駅前バザールは軽く食事をするには最適。

ホームにて。ひたすら長い列車。21両あるそうですが、先っぽは点のようです。

車内にて

開放寝台(プラッツカルトヌィ Platskart)では、荷物は、1段目の椅子を持ち上げたところにある荷物置き場か、3段目に置きます。1段目は人が座っていれば取りようがないので、盗難対策にはいいですね。

逆に自分が一段目でない場合、サマルカンドのような途中駅で下車するために早朝に他のお客に起きてもらう必要があります。

夜間でも列車の照明は消されないので、手荷物を探ったりトイレに行ったりは余裕で出来ます。

道中は同席の皆さんとよもやま話

出発すれば、現地の方々とふれあいながらの汽車旅。ウオッカを振舞われたり、お茶やおつまみを食べながらよもやま話をしたりと、ゆったりと時間が過ぎていきます。

同席の方と仲良くなれるかが、こういった席を楽しめるかどうかのポイントな気がしますね。夜発だとゆっくり話す間もなく就寝になるので、時にはこのような列車旅もいいものです。英語は通じないと思ったほうがいいですが、それでもなんとかなるものですよ。

この列車、なんと食事がでました。一皿料理ですが、席まで持ってきてくれます。量が少な目に見えても、そこはウズベク料理。油コッテリです。

アムダリア横断中

アムダリア(Amu-Dar’ya)でアム川という意味なので、アムダリア川とは呼びません。この川がアラル海に注いでいたのですが、いまや途中で地中に消えています。川の両岸は、驚くほど厳重な警備体制。なにを警戒しているのでしょう?

どこまでも続くよ、草砂漠

何時間もほとんど同じような光景が続く砂漠地帯。線路に並行して走る道路が見えますが、こんなところで故障したら大変ですね。

ベットメイキング

車掌さんが、シーツと枕カバーを持ってきてくれました。

ベットメイキングが終わると、一気に就寝。布団と大き目の枕があるので、とても快適。他の国でも用意してほしいくらいですね。ベットは短めなので、背が高い方は、足が通路にはみ出るそうです。列車はかなり揺れるのですが、まあ許容範囲内。

木目調の列車。さすがに木製ではありませんが、オールドスタイルな雰囲気。

炭がはぜるサモワール(給湯器)もいい味しています。

サマルカンド早朝着

空はまだ真っ暗。ヨーロッパと違い駅前の治安が悪くないので、安心。駅前には客待ちのタクシーが多数。料金もごく普通。レギスタン広場まで4000sym。年代物のロシア車をガタゴト転がしながら宿まで直行。

予約していたB&Bバハディールに行ったところ、早朝にも関わらず追加料金なしで泊めていただけました。感謝!

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“ウズベキスタン、夜行列車で行くヒヴァ・サマルカンド” への3件の返信

  1. マツモト

    はじめまして
    ブログを楽しく拝見させていただきました。
    突然ぶしつけな質問で恐縮なのですが、ブハラ-ウルゲンチ間の夜行列車は
    トルクメニスタン領を通過するかと思いますが、トルクメニスタンビザは
    取得されていたのでしょうか?
    何かの記事でこういった場合はビザの取得が必要と読みましたので、気になりました。
    7月末にウズベキスタンへ行く予定ですので、情報を頂きたいと思いました。
    お手数ですが、よろしくお願い致します。

    返信
    • yuan 投稿者

      こんにちは、松本さん。

      私が乗った列車は、ブハラを通らない路線のため、ブハラ-ウルゲンチ間は、トルクメニスタンのビザが必要かどうかはわかりません。サマルカンド-ウルゲンチ間については、必要ありませんでした。
      ウズベキスタンでは、周辺諸国を経由する線路を国内のみを通過するよう順次切り替えを行っています。旅行会社にお尋ねになるのが一番確実かと思います。

      返信
  2. マツモト

    yuanさん
    ご回答いただきありがとうございました!
    貴重な情報をいただき助かります。

    お礼が遅れ申し訳ございませんでした…

    返信

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