テントツーリングで行く八丈富士ヒルクライム

クロスバイクで八丈富士ヒルクラムにチャレンジです!伊豆諸島は何度も行っていますが、テントツーリングは今回が初めて。

八丈島は、1日で周回できる手ごろな大きさ、ヒルクライムに最適な山ありと自転車乗りとしては一度は行ってみたいところ。温泉、郷土料理も良いのがうれしいですね。八丈島は、キャンプ地が港近くの上無料なので、首都圏からお手軽キャンプツーリングを楽しめる素敵な場所でもあります。

今回は、八丈富士ヒルクライムと、船での輪行(往路)編です。

 竹芝桟橋から

東京竹芝桟橋から、東海汽船の夜行船に乗船。最寄りの駅は、JRだと浜松町です。新橋からゆりかもめで竹芝桟橋に来たほうが距離は近いのですが、新橋乗り換えが階段の連続なので、輪行でも浜松町から歩いたほうが楽です。

荷物として預けると金額が高くなるので、輪行で手荷物扱いで運び込みます。クロスバイクを持ち込んだのですが、やはり荷は軽いほうが楽ですね。GW連休のため、客席は満室。空いていれば自転車を 、船内の荷物置き場に置かせてもらえるのですが、場所はなし。船外デッキにも本来置けるのですが、当日は海が荒れているためデッキ閉鎖でした。
しょうがなく、甲板の柱に3重にマジックテープで留めておきました。・・・これがのちの苦労の一因になるとは。

無事出航。出航直後は、レインボーブリッジの真下を通ったりと、東京湾クルーズ状態です。

強風吹き荒れるデッキの一夜

先日までは、数日間欠航が続いていたとあって、東京湾を超えてから急に風が強くなってきました。客室満室で、船内も空き場所がなかったので、デッキでのお泊りとなりました。(客室を利用できない「席なし券」の乗客は、船内の廊下かデッキで寝る)

今回の楽しみの一つは、船内ではわからないであろう、船外で感じられる海の息吹です。最初から揺れは織り込み済みだったので、一番揺れにくい船内後方中央付近 に陣取っていたのですが、船がゴロンゴロンいっているのがよく分かります。

シュラフの中に船で借りた毛布2枚を巻いているにも関わらず、風が流れ込んでくるので寒い!1時間と眠れません。立ち上がると飛ばされかねないので、皆で我慢の子。自分という重しを外したら一瞬で物が飛んで行ってしまいます。トイレいけないな、こりゃ。しばらく我慢していたら、ガンッという重い音が。見ると自分の自転車が数メートル後方に飛ばされています。一番飛びにくいだろう場所に置いているのに・・・なんとか止めても30分もたたずに飛んでいく。そのうち、船の左右でまったく風が違うのを、同乗の方が発見。驚くことに数メートル移動するだけでまったく風が流れない場所がある!こりゃしめたものというわけで、皆でいそいそ移動しました。そんなスイートスポットは小さいわけで、皆で小さくまとまります。

やがて最初の寄港地、三宅島が近づいてきました。写真は、出航直後の平和だったときのもの。

三宅島と御蔵島は欠航

写真で見られるようにこれだけ離れているのに強い硫黄の匂いにむせぶ、三宅島。港に近くでしばらく粘っていましたが、本日は欠航です。

御蔵島は近寄ることなくパス。本日は、御蔵島と八丈島の間に黒潮が流れているので、海もご覧のとおりの黒色。黒潮に入ると、目に見えて色が変わるから不思議です。実際にこんな色なんですよ!

入港しなくなったので、乗務員の方もロープをしまっています。

八丈島到着

条件付き就航というアナウンスが流れる中、不安な時間がありましたが無事入港決定。八丈島付近で急に波が弱くなっていきます。

底土野営地で、テント設置

八丈島の便利なところは、港の近くに無料のテント設営場所があること。トイレ・炊事場つきという豪華仕様。ボランティアさんがテント設営のアドバイスに来てくれていました。雨水がたまりやすい場所が、風がつらい場所が聞けたのは大変助かりました。土地に住んでいないとこういうのは分かりませんからね。今日は船が来ないと思ったといわれましたから、行きは大変とはいえ運はよかったかな?

このテント場で唯一残念なのは、設営許可を得るために、当日観光案内所に出向かなければならないこと。町役場の隣にあるため、片道3.8km離れているのです。ドタキャンもあるので、事前許可申請では難しいのでしょう。買い出しできるスーパーは、2kmくらいです。離島でスーパーがあるのは、急な細かいものが買えるので便利です。18:00から生鮮品のセールなのですが、そこまで待つと野営地に戻って食べるころには真っ暗になります。

八丈富士ヒルクライム

設営が終わったので、ヒルクラム開始。まずは、手ごろな場所にある八丈富士から。自転車で行ける7合目までは、距離7km、獲得標高520m。平均斜度6.3%3分の2は、12%程度の坂です。

さっそく、かなりの勾配に汗を絞られます。先に進むほど勾配が辛くなっていくという、猛トレーニング仕様です。富士山と同じ形なんですから、当然といえば当然ですね。本土と違い、勾配の想像がつきにくいです。登っているものが円錐形の上、比較物が「別の火山」だったり「空港」では距離もよくわかりません。途中抜いていった電動自転車の早さに驚き。なんて涼しげな表情なんだ!ローディも当然のように抜いていく(苦笑)きついと思いつつ、我慢の登りを続けると、意外なほど早く7合目周回道路の到着。距離自体は短いので、なんとかなるものですね。

八丈富士登山口

7合目にある登山口まで来ました。

絶景だ・・・うれしくていい感想が浮かばないですね。

昼は郷土料理「島寿司」

ここで昼食。スーパーで買っておいた名物の島寿司です。ワサビの取れない土地のため、辛子と醤油でヅケにした寿司です。
料理法による名称なので、 時期によって魚も違ってきます。八丈島はいろいろ変わった料理があるのが魅力ですね。

八丈富士山頂

せっかくなので、山頂に歩いて向かいます。山頂は標高854m。富士山と同じく真ん中は噴火口なので、お鉢めぐりが可能。枝が体に絡むので、長そででないと擦り傷だらけになりそう。うっかり忘れていた風ですが 、山頂は当然強風。立ったままだと危ないので、場所によっては中腰で進みます。途中、風にカラスが負けるなか、悠々と飛ぶカモメに遭遇。さすがに、強風域ではカモメは強いですね。

お鉢めぐり中での光景。隣の八丈小島が目の前に。こんなアングルでほかの島を眺めたことがないので、実に新鮮な印象です。小さく車も走っていまして、まるでミニチュアです。

山頂噴火口の池

富士山と違うのは、お鉢の底に行けることです。真ん中まで行くと、池もあります。

ただ、この道おすすめはできません。廃道扱いなのか、現地の案内標識でも新しいものには書かれていません。池に行く途中の道は、藪漕ぎかと疑いたくなるほど細い道です。一歩足を外すと、深さ5mはある垂直の火道の穴だらけ。大変興味深い風景で興味深かったですが、とても万人向けでないです。

八丈牧場

7合目周回道路にある八丈牧場に立ち寄り。こちらでは、牧場の牛乳が買えます。八丈富士ではほかには補給・トイレがないので貴重な場所です。しかし、こんな眺めのよい牧場ほかにあるのかしら。知らないとまるで合成写真ですね。

八丈富士ヒルクライムで一番怖いのは、下り

満足感いっぱいで八丈富士を後にしました。

下りはじめて気づいたのが、路面の悪さ。バラバラに補修した様子で、良好な路面があるかと思えば、アスファルト破片ばらばらコケあり の悪路への突然かわる。数百メートルでこれらが入れ替わるのはザラというひどい有様です。ほかの峠道と同じつもりで、ブレーキをかけようと思ったら路面が急に変わってブレーキが間に合わずに対向車線に滑り出しを何度も体験しました。Vブレーキを握ると、路面からいって空滑りするのが目に見えているので、急ブレーキするわけにはいきません。スピードが出るうえ、速度感覚も掴みにくいので、困ったものです。直線が長いうえ、目の前は海しか見えませんからね。

今回の記事は2部構成です。後編はこちらです。

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